トレーラーハウスの修理・リフォームメンテナンスとは

トレーラーハウスは住居の代わりとして使われる他、事業用に店舗や事務所として利用されるなど幅広い用途で親しまれ、日本でもその認知度や販売台数が急激に高まっています。
新車購入から長く使われている方はもちろん、中古車を購入してメンテナンスを行い利用する場合もありますので、その修理やリフォームについてお困りの方も多いのではないでしょうか。
ここでは、トレーラーハウスのメンテナンスや修理、リフォームについての情報を紹介していきます。

トレーラーハウスの基本

トレーラーハウスを長く使っていく為にはまずトレーラーハウスの基本を知っておく事が大切です。その構造や寿命など、メリットもデメリットも両面から知っておきましょう。

トレーラーハウスの寿命

一般的な住居の寿命はその構造や建材にもよりますが数十年というのが当たり前です。自動車であれば、走行距離や利用環境にもよりますが定期的なメンテナンスをしていれば10年は問題なく走る事ができるでしょう。では、住居と自動車の両方の性質を兼ね添えたトレーラーハウスの寿命はどのくらいなのでしょうか。
これについてはもちろん、設置環境に多少左右される部分はありますが、定期的なメンテナンスを実施していれば20年~50年以上長持ちするとも言われています。

トレーラーハウスの構造

トレーラーハウスは、フレームの上に本体が乗っているというような建造物です。シャーシと呼ばれる車台部分にはタイヤがついており、これを使い移動が出来る事から車両としての扱いに分類されています。
製造業者により詳細な構造に違いはあるものの、多くの製造業者では住宅建築でも採用される“2×4工法”という工法を用いて建築を行います。その他“在来工法”と呼ばれる日本で古くから発達してきた伝統工法が採用されているケースもあります。
移動ができるという自動車の基盤を持ちつつ、一般的な住居と同様の基準で建てられるトレーラーハウスは安全性や耐久性にも優れた建物だと言えます。

快適性(地域適応性)

通常、家を建てる時にはその地域の気候に合わせた特徴の家を建築します。雪の多い寒冷地であれば断熱性能がより高い住居である必要がありますし、温暖な地域であれば気密性が高く涼しい空気を外に逃がさない為の工夫が施される仕様になります。そういった面でトレーラーハウスは、非常に高い性能を兼ね添えていると言っても過言ではありません。元々北米や北欧で親しまれてきたトレーラーハウスは、日本の気候よりもはるかに寒い地域での生活にも耐える事のできる十分な断熱性を実現している実績があります。気密性も高く、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を作り出す事ができます。

災害対策

台風が多い、そして通年地震の多い日本では、そういった天災への適応性も重要視されます。元々トレーラーハウスは「車両」の扱いでもある事から、長距離の移動にも耐える事ができる仕様になっています。そして台風や地震の衝撃を受けたとしても、その衝撃を均一に分散させる事で揺れや倒壊、破損を防ぐ事ができるように考慮されています。

メンテナンス

利便性と快適性、そして耐久性を兼ね備えたトレーラーハウスですが、より良い状態で長く使う為には日ごろのメンテナンスが大切です。では、トレーラーハウスを所有するにあたって必要になるメンテナンスはどのような部分なのか確認していきましょう。

外壁

一般的な戸建て住宅と同様に、トレーラーハウスも外壁材にこだわる事ができます。例えば表面はスチール板などの素材にし、裏に断熱材を入れた仕様にするなど一言で「外壁」と言っても様々です。
塗装材も種類が多いですし、店舗として使いたい場合やその他事業で使う場合には他の店舗と比較して特徴のある外観になる様ラッピング仕様の外壁にしている場合もあるかと思います。
そんな外壁ですが、汚れた状態を放置する事のないよう日ごろから気を付ける事も大切ですが、特に注意して点検したいのが「シーリング」です。外壁の面と面の間に充填するゴムのようなもので、気密性や密封性を高める為に使われます。このシーリングが湿度や温度の変化によって伸縮を起こしたり、台風などの影響で劣化してしまうケースがあります。5年に1度程度の間隔で定期的にシーリングの充填を行う事で安定した外壁・強度を保つ事ができます。

水回り

キャンピングカーとは異なり、公共のライフラインから電気やガス、水道を引いて使う事のできるトレーラーハウスでは、キッチンやトイレを設置しているケースも多いかと思います。その場合には水回りの設備環境について定期的なチェックをしておくと安心です。
パッキンなどの消耗部品の交換や、冬季の凍結による作動不良や漏水の他、異物や汚れによる詰まりのチェックなどは日ごろから意識して利用するように心掛けると安心です。部品の定期的な交換を行うだけで、致命的な故障を免れる確率が高まります。

車台部分

タイヤが付いた、シャーシと呼ばれるトレーラーハウスの土台部分は数年に一度程度の頻度で構わないので、この土台部分の錆止めや塗装を行う事で劣化スピードを抑える事ができ、より綺麗な状態でベースを保っておく事ができます。また、頻繁に移動させるケースは多くはないかと思いますが、タイヤの劣化、損傷、空気圧についても定期的にチェックを行っておくと安心です。

内装

キッチン付きのモデルで飲食店として使っているケースは特に、油由来の汚れによる劣化が目立ちますので内装のメンテナンスにも気を配るようにしましょう。劣化した壁紙の修復や天井の張替え、カーペットを敷き詰めている場合には床材との間のカビや腐敗にも注意が必要です。DIYがお好きな方は壁紙の張替えや塗り壁材で簡易リフォームを施す事もできます。

リフォーム

中古市場での売買需要も高まっているトレーラーハウスでは、前オーナーが利用していたトレーラーハウス本体にリフォームを施す事で、新たな用途のトレーラーハウスとして使い始める事ができるというメリットがあります。

リフォーム利用のメリット

新品で注文する際には、サイズや内外装、設備や間取りなどのほとんどの仕様を自分の用途に合わせた好みのデザインで注文して理想の1台を手に入れる事ができますが、中古のトレーラーハウスを購入する場合には既成のものを選択する事になります。
そういったものにリフォームを施す事で、安価に購入したトレーラーハウス本体を好みのデザインへと生まれ変わらせる事ができます。
また、リフォーム専門の業者に依頼をする事で内外装のデザインは幅広い選択肢の中から選ぶ事ができますし、設備なども別注する事ができるので最新の家電や設備を備え付ける事が出来る点がポイントです。

リフォーム箇所

中古でトレーラーハウスを購入した際にリフォームを行う主な箇所は下記の通りです。

外壁

シーリングの充填はもちろん、改めて外壁塗装を行う事で耐久性の強化やデザイン(色)などのイメージを変える事ができます。

構造材

例え雨漏りや木材の劣化がみられる場合でも、構造材を交換する事で新品のように生まれ変わる事ができます。

内装クロス

室内の壁紙交換を行う事でイメージをガラっと変える事もできますし、染みついた汚れや臭いを取り除く事ができます。

床材

室内の床材の張替えもリフォームで多く選ばれるパーツです。木材の床面を張り替える事もできますし、カーペットなどを敷いている場合にはそれを取り外して別のものを貼りつけする事もできます。

クリーニング

中古車としてトレーラーハウスを購入する際には販売業者側でクリーニングをかけてくれる場合もありますし、購入後にリフォームも兼ねてクリーニングを実施するケースもあります。一般的な住宅用のホームクリーニング業者に適宜依頼する事になるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。新車だけでなく、中古市場での需要も高まっているトレーラーハウス。中古で購入した場合には、これから自分がオーナーとして利用する為にその用途に合わせたリフォームを行う必要があります。そしてトレーラーハウスを快適に長く、良い状態で使い続ける為にも定期的なメンテナンスを忘れずに行うようにしましょう。