【保存版】コンテナハウス/トレーラーハウスを徹底比較!ニーズに合わせて選ぶ最良の選択肢とは?

トレーラーハウスを購入検討する際に比較されるキャンピングカーやコンテナハウス。日常的に比較できるシーンはなかなか無いので、いざ購入を考える時には一体どのような特徴があるのかを知らないケースがほとんどではないでしょうか。

ここでは、そんなトレーラーハウスと、キャンピングカーとの違いやコンテナハウスとの比較内容について紹介していきます。

はじめに

コンテナハウス/トレーラーハウスを徹底比較

キャンピングカーは、ベッドや、キッチン、トイレなどの設備が搭載されているキャンプを楽しむのに最適なカスタムカーのことを言います。キャンピングカーは通常、一般的な乗用車と同じようにエンジンが搭載されており公道を走ることができます。

「トレーラーハウス」を検討する際にはよく「キャンピングカー」と比較されがちで、それぞれを混同している方も多いのが現状です。しかし、トレーラーハウスはエンジンを搭載しておらず自走することができません。

トレーラーハウスはタイヤのついたシャーシ上に小さい家のような建物が乗っかったもので、移動するためには別のクルマで牽引する必要があります。

トレーラーハウスは移動をすることができますが、基本は移動手段ではなく、住居や店舗のため定住を目的としています。

キャンピングカーとトレーラーハウスでは自走の可否という明確な違いがありますが、よく混同されるのがコンテナハウスです。今回この記事では、そんなトレーラーハウスとコンテナハウスの違いについて明確にしていきます。

法律的に見たトレーラーハウスとコンテナハウス

法律的に見たトレーラーハウスとコンテナハウス

トレーラーハウスとコンテナハウスはその仕様や用途なども近しいため、非常に混同されやすい傾向にあります。
まずは、それぞれの明確な違いについてみていきましょう。

トレーラーハウスとは

トレーラーハウスとは、牽引することができるクルマの土台の上に、住居や店舗などの建物(空間)を乗せた工作物のことをいいます。

トレーラーハウス自体にはエンジンはありませんので、走行したいと思えば牽引するためのクルマが別途必要となります。

トレーラーハウスは、法律的にみるとその設置条件等によって「クルマ」と見なされる場合と「建築物」とみなされる場合があります。

トレーラーハウスが法律的にクルマとして判断されれば、道路運送車両法を遵守することとなり、税金面でも自動車税の対象となりますが、建築物であれば建築基準法、固定資産税の対象となります。

ランニングコスト面で非常に重要な項目となりますので、トレーラーハウスを購入しようと思っている方々はこの点についてしっかり認識しておくようにしましょう。

コンテナハウスとは

一方でコンテナハウスは、コンテナを使用して作られた住居や店舗のことをいいます。

用途はトレーラーハウスと同じですが、コンテナハウスの場合は道路を走行するための車両はついておらず、設置すればそれは「建築物」として見なされるため、建築基準法を遵守する必要があります。

建築基準法が守られていないコンテナハウスは違法建築物であり、行政によって撤去されたり、使用禁止を命令されたりしてしまうこともあるので注意が必要です。

トレーラーハウス・コンテナハウスのメリット

トレーラーハウス・コンテナハウスのメリット

そもそもの特徴の違いはありますが、実際に利用するにあたってトレーラーハウスとコンテナハウスではそれぞれにどのようなメリットがあるのでしょうか。

期待できるメリットについてそれぞれ見ていきましょう。

トレーラーハウスを利用するメリット

ここでは、トレーラーハウスを利用するメリットについて解説します。

そもそもコンテナハウスを選ぶ場合、コンテナ自体が建築物と判断されてしまうため、建築確認申請を行う必要があります。施工するときには、基礎工事を行う必要も出てきます。

しかし、トレーラーハウスなら、定められた設置条件を満たしていれば「車両」として扱われ、建築確認申請をする必要はありません。また、タイヤのついたシャーシが土台となるため、地盤の基礎工事等も行う必要はありません

コンテナハウスを利用するメリット

コンテナハウス、トレーラーハウスともに言えることですが、通常の建築物と比較すれば、移設や移動することが容易であるという点に大きなメリットがあります。

例えば飲食店を経営したい場合、テナントで物件を借りるとすれば家賃や仲介手数料の支払いはもちろん、その物件を借りるまでの手続き、内装工事や、出ていく時の退去の手続きなど、時間もお金もそれなりにかかります。

ですがコンテナハウスなら移動は簡単です。

「建築物」とみなされるのに簡単に移動することができるのだろうかと疑問を持つ方も多いですが、元々コンテナとは、船や飛行機で貨物を輸送するために使われている鉄骨製のボックスのことです。そもそもコンテナは移動することを前提して作られている工作物なので、移動することには何の問題もありません。(クレーン車が必要である点には注意が必要)

コンテナハウスは、一般住宅のように土地を採掘して基礎を埋め込んでいくのではなく、土地に据え付けているだけの形であるため、土地から上物を取り外すことが可能です。

またコンテナハウスを選択すれば、コンテナ同士を横につなげたり、縦に積み上げたりすることが可能で、広いスペースを生み出すことができます。

トレーラーハウス・コンテナハウスのデメリット

トレーラーハウス・コンテナハウスのデメリット

それぞれに期待できる代表的なメリットについて紹介しました。では反対に、利用するにあたって注意しておきたいデメリットとは一体どのようなものでしょうか。

トレーラーハウスのデメリット

トレーラーハウスは、定められた設置条件を満たしていれば基本的には建築物ではありません。そのため、通常であれば建物を建てる事のできない市街化調整区域にも設置することができます。

そのような考え方で間違いはないのですが、利用する市区町村によっては独自で条例を設けていることもあり、その使途など、内容によってはトレーラーハウスに対して厳しい規制を設けているところもあります。

市町村によってトレーラーハウスに対する考え方は様々であり、まだトレーラーハウスが“なんたるものか”について取り決めが曖昧な部分もあるので、設置しようとしているエリアの自治体には予め確認できると安心です。

また、トレーラーハウスはいろいろなオプション設備を取り付ける事が可能です。

階段やウッドデッキなどのパーツを取り付けすることができますが、「車両」として登録するためには“いつでも移動出来る状態”であることが必須条件となるので、このようなパーツを取り付けるのが難しいと感じる方々もいることでしょう。

その他細かい備品でも本体とは別でオプション購入するものもそれなりにあります。専門的な知識も必要となるため、購入や設置の際には専門の業者へ相談することも大切です。

コンテナハウスのデメリット

コンテナハウスは、おおかたのサイズ規格があるため、設置場所によってはサイズを合わせることが難しいケースも出てきます。

また、コンテナハウスの場合、重量などの関係から地盤が弱い場所では地盤改良工事が必要となり、それに対して予想外の高い費用が発生してしまうこともあります。

また、サイズ規格があるため、天井の高さ(多くのコンテナの規格は高さが2.5m)に満足できないという方々もいるかもしれません。

コンテナを使いたいけれど、天井が低いから思ったような使い方ができない…というケースもあるかもしれません。

また、コンテナハウスは物流シーンでも多く活躍されているので、簡単に移動できるようなイメージがあります。しかし、一度設置されてしまったものに対しては簡単には移動ができない場合もあります。

移動が必要となるケースでは、クレーン車を利用して持ち上げるなどの大掛かりな作業となることがほとんどで、手間がかかってしまうことになります。そのような意味では、トレーラーハウスよりも大変な労力を要してしまうことになるでしょう。

コンテナハウスにかかる費用

コンテナハウスにかかる費用

トレーラーハウスは、どちらかと言えばキャンピングカーのような使い方をされる事が多く、専門の業者も増えてきており、近年では中古車市場も充実してきています。

そのため、おおよその価格感は情報が入りやすくなってきています。しかしコンテナとなると購入先も、価格の相場感も馴染みがないと言えるのではないでしょうか。

コンテナハウスと言えば、港などで活用されている輸送用コンテナを想像する方々も多いことでしょう。

しかし、最近流行りの居住用コンテナハウスに使用されているコンテナは、住居の規格にマッチした工場で別に製作された工作物が使用されることが一般的です。

コンテナハウスを導入するためにかかる一般的な発生費用を紹介します。

本体・諸費用

  • 本体⇒サイズにもよりますが、主流タイプのコンテナ代は塗装・運搬費込みでおおよそ150万円程度です。

その他にも次のような費用が発生します。

  • 基礎工事 80万円
  • 仮設工事 15万円
  • 建て方工事 35万円

内装費用

本体を購入する「箱」の費用とは別でコンテナの内装にも費用がかかります。

  • 電気 57万円
  • サッシ&玄関 75万円
  • 断熱費用 28万円
  • 壁&床&天井 50万円

設備費用

内装にも関係しますが、小屋のように人が暮らす場合や店舗利用などでライフラインの整備が必要であればそれに伴う費用も必要です。

  • 給水配管工事 65万円
  • 給湯配管工事 45万円
  • 排水工事 30万円
  • 浄化槽 60万円

法的費用

さらに、コンテナハウスを設置するための費用や所有していくための維持費についても考慮が必要です。

  • 設計、建築確認申請費 70万円前後
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 固定資産税 など

決して安い金額とは言うことができないかもしれませんが、一般住宅を建築するよりは比較的リーズナブルと言えるでしょう。費用が安いことはコンテナハウスの大きなメリットです。

トレーラーハウスにかかる費用

トレーラーハウスにかかる費用

コンテナハウスにかかる費用の相場感がわかったところで、トレーラーハウスについても一般的な費用面を確認していきましょう。

トレーラーハウスは、移動することができる状態をキープすることができていれば、「建築物」としての扱いではなく「車両」の扱いです。

よって「不動産取得税」や「登録免許税」、「固定資産税」といった税金は必要ありません。しかし一方で、車両に関連した税金の支払いをしなければなりません。

本体・設置・諸費用

  • トレーラーハウス本体 200万円前後(サイズにより様々)
  • 車台(シャーシ) 130万円
  • 固定金具 11万円
  • 車検取関連 16万5千円
  • 運搬費 15万円
  • 車台に設置する工事 35万円

内装

  • 電気 60万円
  • サッシ・玄関 75万円
  • 断熱 30万円
  • 壁、床、天井 50万円

設備費用

ライフラインを追加する場合

  • 給水配管工事 65万円
  • 給湯配管工事 45万円
  • 排水工事 30万円
  • 浄化槽 60万円

税金

通常自動車にかかる税金として以下の支払いが必要となります。

  • 自動車税
  • 自動車重量税

初期費用としてはコンテナハウスの方が安くなる可能性がありますが、本体のサイズ感によっても様々です。

また、トレーラーハウスの方が商用利用に向いている(内装の自由度や移動など)ため、用途を視野に入れた収益も考慮して検討することが大切です。

まとめ

トレーラーハウスとコンテナハウスの違いについて

いかがでしたか。

今回は、トレーラーハウスとコンテナハウスの違いについて特徴や費用面などを紹介しました。

コンテナハウスは、「建築物」であり、トレーラーハウスは基本、「車両」扱いです。

ただしトレーラーハウスを車両と見なすためには条件をクリアする必要があり、そうでないと建築物としてみなされてしまうこともあるので注意が必要です。

トレーラーハウス、コンテナハウス、予想外にいろいろと費用がかかると感じた方々もいるかもしれませんが一般的住宅よりは、リーズナブルなコストで設置することが可能です。

そして、何よりも新しいスタイルとして多くの人たちが注目しており、商業目的で利用することには充分メリットがあります。

検討している用途などをしっかりと見極め、より良い方を選択するようにしてくださいね。