【トレーラーハウスVSバンライフ】注目のカーライフ比較で見えるメリット・デメリットとは?

世界の国々に広がる感染症拡大の影響から、国内外問わず観光・旅行が制限、自粛ムードとなり、なかなか羽を伸ばす事のできない生活が続いています。

そんな中注目されているのが、屋外で距離を取って密にならずに過ごす事のできる、アウトドアやキャンプといった余暇の過ごし方です。そこで需要が高まっているのが「トレーラーハウス」や「バンライフ」といった新しいカーライフ。ここでは、そんなトレーラーハウスやバンライフについてその概要や比較、メリット・デメリットなどを紹介していきます。

トレーラーハウス

まずはトレーラーハウスについて、一体どのような車両なのか確認していきましょう。

トレーラーハウスの概要

「トレーラーハウス」と聞くと、「トレーラー」なので車のような気もするし、「ハウス」なので家なのではないかとも思える事から、一体どういったカテゴリのものなのだろうかという印象を受けるのではないでしょうか。

実際のところ、トレーラーハウスは「車両」でもあり「家」でもあります。というのも、以下の条件を満たしているか否かでトレーラーハウスが「車両」であるか「家」であるか判断される事になっています。

【車両であることの条件】

  • 随時かつ任意に移動のできる状態で設置されており、その状態を維持継続できること
  • 電気、ガス、水道、電話などのライフラインとの接続が、工具を利用しない脱着式タイプであること
  • 適法に公道を走る事ができること

これらの条件を満たしていれば、法令上の「車両」として登録される事になりますし、条件が満たされていない場合には「家(建築物)」とみなされる事になります。

トレーラーハウスの特徴

先に述べたように、「車両」または「建築物」として登録されるトレーラーハウスですが一般的には“ハウス(住居)”のような空間を“トレーラー(車両)”として持つ事が出来る点が大きな特徴として挙げられます。

牽引式のキャンピングカーを思い浮かべていただくと同じイメージなのでわかりやすいかもしれませんが、トレーラーハウスにはタイヤが付いてはいるものの、エンジンは搭載していないので自走はできません。走る事ではなく、快適に過ごす為の“空間”に重点を置いていますので、室内はこだわり、手をかけただけいくらでも便利に、快適な空間に仕上げる事ができます。

サイズやデザインは様々で、使用者のニーズに合ったものを購入する事が出来る点がポイントです。外側のトレーラーの部分に、好きな内装を作り上げていくといった様なイメージです。

バンライフ

バンを使って楽しむ生活を「バンライフ」と呼ぶようになりました。キャンプ・アウトドアの一つの手段として使われる事もありますし、バンライフを生活そのものとして楽しむ方も増えています。では具体的に「バンライフ」とはどういったものなのでしょうか。

バンライフの概要

バンライフのバンとは英語の「VAN」から来ています。日本でも、荷物を運ぶような四角いスタイリングの車両を「バン」と呼ぶ事もあるかと思います。日本では主に運送会社などの車両として馴染みがありますが、海外では昔からバンを使って生活を楽しむ「バンライフ」がそれなりに普及していました。

代表車両

ハイエース(トヨタ)、キャラバン(日産)、エブリィ(SUZUKI)、ハイゼット(DAIHATSU)…等
いわゆる「バン」という枠ではありませんが、「ミニバン」と呼ばれるファミリーカーの内装を改造して「バンライフ」のベースとして使う方も増えてきています。

内装

「バンライフ」として車両をカスタマイズしていく場合には、それなりのこだわりと作りこみを行う傾向があるようです。

車中泊ができるように寝床を構築する事はもちろん、簡単な調理が出来る簡易キッチンスペースや収納、冷蔵庫やテレビの設置などもオーソドックスです。既成の車両を使う為、サイズ規格は決まっている事からシャワールームなどの設備は設置されていない事がほとんどです。“快適に寝泊りが出来る車両”といったイメージが適しているのではないでしょうか。

バンライフの特徴

「バンライフ」という言葉の中には“望んだ暮らしを実現する”といった、“ライフ”を充実させるという意味合いも含まれています。車両を使って快適な生活を行う事ができる空間を作り、その車両をベースにして“行きたい所に行く”“住みたい所に住む”“各地を巡って旅をする”といった生活を楽しみます。

元々は普通の自動車ですので移動が出来る事を前提に考えがちですが、自宅の駐車場や庭などに停車させておき、オフィス空間に仕上げてセカンドハウスのように使うといった使い方もできる点が特徴です。

トレーラーハウスとバンライフの比較

「トレーラーハウス」と「バンライフ」のそれぞれの特徴がわかった所で、実際にどのような点が違うのか、メリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

「車中泊」「キャンピングカー」

それぞれの違いを見る前に、比較されやすいワードである「車中泊」や「キャンピングカー」についても触れておきましょう。

「車中泊」とは、車の中で寝泊りをする事を指します。これについては、トレーラーハウスを使っていてもバンをつかっていてもキャンピングカーを使っていても、どんな車両を使っていても違いはありません。車中泊を楽しみながら旅行をする方もいますし、キャンプ場で車中泊をしてアウトドアを楽しむ場合もあります。

「キャンピングカー」と特に比較されやすいのがトレーラーハウスですが、トレーラーハウスは自走できずに牽引されるのみであるのに対し、キャンピングカーは自走できるタイプもあれば牽引されるタイプもあります。加えてバンであれば基本的には自走のみ、といった分け方になります。

キャンピングカーは元々キャンプや車中泊といったアクティビティの為の専用車両のイメージですが、トレーラーハウスやバンは一定の用途に縛られた専用車両ではなく、“箱”の中に自分の好みで設備や装備を作り上げていくようなイメージです。

メリット

トレーラーハウスとバンライフ、それぞれのメリットを比較してみましょう。

トレーラーハウス

  • 好みのサイズを選択する事が出来る
  • 本体価格が比較的安価
  • サイズによるが、特別な免許が無くても普通自動車で牽引が出来るものもある
  • 間取り、設備などを自由にオーダーする事が出来る
  • トイレやシャワールームを設置する事もできる
  • 移動しない間は公共のライフラインと接続する事もできる
  • 専門業者がおり、購入やカスタマイズの相談ができる
  • 年式や走行距離の影響を受けない他、中古市場自体に需要があるので手放す時も安心

バンライフ

  • マイカーを所有するのと同様の気軽さで所有する事ができる
  • 中古車両を購入してカスタマイズする事もできる
  • 車両単体で移動する為コンパクトであり、駐車場にも困りにくい
  • 2WD、4WD、ガソリン車やディーゼル車など車両自体の違いを選択する事ができる
  • 既成車両を利用する為カスタマイズパーツなどが豊富

デメリット

それぞれに良い所がある代わりに、気にかけておかなくてはならないデメリットも存在します。

トレーラーハウス

  • 「車両」として所有する為には条件を満たす必要がある
  • 設備にこだわりを持つと追加費用がかかってくる
  • サイズによっては駐車場や保管場所の確保が必要となる
  • サイズによっては牽引の資格や車両が必要になる

バンライフ

  • 元々の車両に手を加えすぎてしまうと車検に通らなくなる可能性がある
  • 走行距離や年式がのびると中古需要が下がる
  • シャワーやトイレは公共の設備・施設を利用することになる
  • 荷物が多くなると狭くなり、燃費も悪化する
  • 電力をバッテリー供給で賄うためインバーターの設置などが必要になる

まとめ

いかがでしたでしょうか。アウトドアやキャンプなどのアクティビティ需要が高まっているこの時代に注目されるトレーラーハウスやバンライフについて紹介、比較してきました。それぞれにメリットやデメリットがありますし、ご自身の目的や環境に合った車両はどちらであるかなど、検討事項は様々かと思います。

トレーラーハウスなら専門の業者に問い合わせを行う事が出来ますし、バンライフでは先人のライフスタイルをSNSなどで閲覧する事もできます。新しい時代の新しいカーライフの選択肢として、是非検討を進めてみてくださいね。