トレーラーハウスを活用する際に気になるのが、電気や水道、ガスなどのライフライン整備についてです。セカンドハウスとして住居のように利用する場合や、事業を行う為の店舗として利用する場合でも、それらの設備についてどの程度環境を整える事ができるのかは気になる所かと思います。
ここでは、トレーラーハウスのライフライン事情について詳しく紹介していきます。
INDEX
トレーラーハウス×ライフライン
トレーラーハウスを購入検討する際に多く疑問として挙げられるのが、電気や水道、ガスなどのライフライン事情についてです。
キャンピングカーのような使い勝手なのだろうというイメージを抱く方も多いので、簡易的なシャワーしか使えないのではないか、車載電源の範囲でしか電気を使う事ができないのではないか、そういった懸念を持たれる方も多くいらっしゃるのが現状です。ではまず、トレーラーハウスのライフライン事情について基本事項を確認していきましょう。
公共設備利用
トレーラーハウスは基本的には「車両」の扱いですが、タイヤは付いているものの、エンジンは積載していない為自走はできません。その為、牽引により移動させる事自体は可能ですが頻繁には移動しないという前提での使い方がメインとなります。よって、電気や水道、ガスについては一般家庭と同様の公共のライフラインを利用する事ができます。
接続方法
トレーラーハウスを「車両」として所有する場合の規定の一つに“ライフラインとの接続はワンタッチ式の簡易的な接続方法である事”という条件がありますので、これに準じた接続方法を採用する必要があるという事に注意が必要です。
設置する土地に予め上下水道や電気等のラインを引き、トレーラーハウスと接続のできるアタッチメントでつなげる事で給排水や電気を利用できるようになります。
事前準備
設置場所に電気が来ているか、水道管が通ってきているか、そういった基礎の部分のみ設置前に予め確認しておく必要があります。
環境が整っている事が確認できたら、具体的な接続の為に予め電気メーターやカプラを用意しておく必要があります。
自治体とのやり取りが発生するケースもありますので、このあたりの環境構築についてはトレーラーハウスの設置を担当する業者やライフラインの接続作業を担当する業者に予め相談しておくと安心です。
ライフライン環境
電気や水道、ガスについては一般家庭と同様に公共のライフラインを利用できる事がわかりました。ですがトレーラーハウスの用途は様々ですので、どのレベルの設備を利用できるかは気になる所かと思います。それぞれの接続条件について詳しく見ていきましょう。
電気
一般的には30Aで接続可能です。電力会社との契約次第で40Aや50Aでの契約もできますし、後からの変更も問題ありません。業務用としてトレーラーハウスを活用する事を検討している場合には、業務用エアコンの導入や冷蔵庫の導入には高電圧を適応させるなど、柔軟に契約が可能です。
給水
水道に関する契約のうちまず給水ですが、トレーラーハウスを設置する土地に水道管が通ってきていれば問題ありません。土地によっては、近くの大通りまではメインとなる太めの管が通っているものの設置場所の目の前までは管が来ていないというケースもあります。予め地盤調査・地盤整備を行い、設置場所の目の前の道路まで給水管が通ってきているかどうかを確認しましょう。万が一近くまで管が通ってきていない場合には、管轄の自治体への整備申請(相談)及び工事が必要となります。
排水
トレーラーハウスの設置場所に下水道の設備が整っていれば問題なく利用できます。万一環境が構築されていない場合には、浄化槽を埋没して対応します。処理能力の観点から、トレーラーハウスの用途によって、水の使用量に合わせた大きさの浄化槽を設置する事になります。
ガス
基本的にはプロパンガスの契約となりますが、都市ガスを利用したい場合にはトレーラーハウス設置時にライフラインの接続環境を構築してくれる業者に依頼すると対応してもらえる場合もあります。
設備
電気や水道、ガスなどは公の仕組みを利用できる事がわかりましたが、トレーラーハウス側の設備としては一体どのようなものを設置する事が出来るでしょうか。具体例を挙げながら確認していきましょう。
住居仕様
セカンドハウスや別荘、事業向けの宿泊施設やグランピング向けに作られる住居仕様のトレーラーハウスでは、以下のような設備が多く導入されます。
シャワールーム
一人用のコンパクトなシャワールームを設置する事が出来るのはもちろん、浴槽を設置したバスタイムを満喫できる間取りに仕上げる事もできます。
キッチン
キャンピングカーのような使い方をメインで検討している場合や、セカンドハウスとして使いたい場合には一般家庭と同様のキッチンを導入する事ができます。電気も引けるので、トレーラーハウスをオーダーする際には位置も考慮してコンセントを割り当てる事で、調理家電の設置も自由自在。換気扇で外に空気を出せるようにしておけば、ガス台を設置しての調理もできます。
トイレ
トレーラーハウスにはもちろん、トイレも設置可能です。給排水の為の環境を構築しておけば一般家庭と同様に水洗トイレを使う事ができます。
事業仕様
トレーラーハウスで新たに事業を始めたいという方も増えてきており、住居としての使い方だけでなく、様々な用途に適した内装を選択する事ができます。
キッチン
ちょっとしたキッチンスペースを作成する事も可能ですが、事業用にも人気のあるトレーラーハウスでは本格的なキッチン設備を導入する事もできます。特に、飲食店を経営したいといった使い方の場合にはそれなりの規模の厨房設備を導入する必要がありますが、設計の段階でスペースや間取り、ライフラインとの接続を考慮しておけば問題ありません。
シャワールーム
宿泊施設として利用する場合には、住居仕様のケースと同様に宿泊者向けのシャワールームを間取りの中に組み込む事もできます。キャンプ場や海水浴場向けにトレーラーハウスを活用する場合には、個室のシャワールームを何部屋も設置するといった活用方法もあります。
トイレ
こちらもシャワールームの使い方と同様に、トイレをいくつか設置するという使い方もOKです。イベント会場や被災地などでも活躍します。
その他
事業用トレーラーハウスで多いのが美容院やサロンの店舗として利用するケースです。こういった使い方でも、設計の際に間取りを考慮する事で「シャンプー台を複数置く」といったニーズにも問題無く対応します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。トレーラーハウスの購入を検討している方の疑問で特に多い、電気や水道、ガスといったライフラインとの接続について紹介してきました。
「車両」の扱いながらも「家」のように使う事が出来る、良い所取りで自由な使い方が出来る魅力の詰ったトレーラーハウス。
自分用にも、事業用にも、不便の無い環境を整えて快適なトレーラーハウスライフを送ってくださいね。